カテゴリー: 摂食障害と回復

  • 気づかないうちに食べられなくなっていた|摂食障害で入院するまで

    この記事は、私自身の体験を書いたものです。医療情報や診断の代わりにはなりません。食べることがつらい状態や、体重が減り続けている状態が続くときは、早めに医療機関に相談してください。相談先は記事の最後にまとめています。

    摂食障害で入院するまでを振り返る記事のイメージ画像

    学生の頃から、体重のことは気にしていました

    学生の頃から、体重のことは気にしていました。家にいる間に体重が増えた時期もありましたが、運動や食事の内容を調整して、元に戻していました。

    その頃の私は、自分で調整できているつもりでした。

    デイケアに通い始めてから、少しずつ体重が減っていった

    精神科のデイケアに通うようになってからは、以前ほど体重を気にしなくなっていました。それなのに、なぜか少しずつ体重が減るようになっていきました。

    その頃は、彼氏ができて気持ちが高揚していた時期でもありました。楽しい気持ちの方が大きくて、食べることまで気が回っていなかったのかもしれません。

    おにぎり1個が食べられなくなっていった

    最初は、自分でも「食べられなくなっている」とは思っていませんでした。でも、お昼におにぎり1個を食べることさえ難しくなっていきました。

    「これはちょっとおかしいんじゃないかな」と思ったのは、その頃です。

    家では、自分では食べているつもりでいました。でも今振り返ると、実際には十分に食べられていなかったのだと思います。

    体重が減っても、「危ない」とは思わなかった

    体重計にのるたびに、体重は少しずつ減っていきました。「ちょっとおかしいのかな」と思うことはあっても、「これは危ない」とは思いませんでした。

    デイケアでも、「今何キロなの? 大丈夫?」と声をかけられることがありました。周りから見れば心配になる状態だったのだと思います。でも、そのときの私は、そこまで気にしていませんでした。

    身体もまだ動いていました。だから、「私は大丈夫」という感覚がありました。

    点滴を受けて、ようやく「何かおかしい」と思った

    食べられない状態が続き、病院で点滴を受けるようになりました。このときになって初めて、「やっぱり何かおかしいのかな」と思うようになりました。

    それでも、自分の状態がどれくらい深刻なのかまでは、分かっていませんでした。やがて、ふらふらするようになりました。

    「本当に入院しなきゃいけないの?」

    そして、入院することになりました。

    入院が決まっても、私は「本当に入院しなきゃいけないの?」と思っていました。体は弱っていたのに、精神的には比較的元気な方で、入院するほどの状態だという実感があまりなかったのです。

    入院食が多すぎるように見えた

    入院してからも、食事を見て「量が多すぎる」と思っていました。今振り返ると、特別多い食事ではなく、普通の量だったのだと思います。でも当時の私には、とても食べきれる量には見えませんでした。

    全部食べることは難しかったので、「せめて半分は食べよう」と思って、頑張って食べるようにしていました。

    入院してからは、点滴ではなく、栄養を補う飲み物のエンシュアを飲んでいました。食事を十分にとることが難しい中で、それを飲みながら過ごしていました。それでも、普通の食事を食べることは簡単ではありませんでした。

    今振り返ると、私の場合に当てはまっていたこと

    これは誰にでも当てはまるサインではなく、あくまで私の場合です。

    • 家では食べているつもりでも、実際には十分に食べられていなかった
    • 体重が減っても、「危ない」とは思わなかった
    • 身体が動いていて、気持ちも比較的元気だったので、深刻さに気づけなかった
    • 周りの人の声かけを、そのときは重く受け止められなかった
    • 点滴や入院が必要な状態になっても、「そこまでではない」と感じていた

    自分では大丈夫だと思っていても、体は大丈夫ではなかった

    自分では大丈夫だと思っていても、体は大丈夫ではありませんでした。当時のことを振り返ると、そのことを強く感じます。

    今でも、ときどき「また、あの頃のような気持ちになるかもしれない」と思うことがあります。そう考えると怖くなることもあります。だからこそ、あの頃のことを忘れずに、自分の状態を見ていくことも大切だと思っています。

    読んでくださっている方へ

    食べることがつらい状態が続くときは、早めに医療機関に相談してください。精神科や心療内科、かかりつけの医師などが相談先になります。

    私のように、自分では「大丈夫」と思っている人もいると思います。周りの方が心配して声をかけてくれたときは、「そういう見え方をしているのかもしれない」と、一度立ち止まってみることも大切だと、今の私は思います。

    相談先の例

    • 摂食障害情報ポータルサイト(国立精神・神経医療研究センター)
    • 厚生労働省「まもろうよ こころ」
    • お住まいの地域の保健所・精神保健福祉センター

    最新の窓口は、それぞれの公式サイトで確認してください。

    続きは、退院してから少しずつ食べられるようになった|摂食障害からの回復の途中でに書いています。


    この記事を書いた人
    かおり。選択性緘黙とASDの当事者です。プロフィールはこちら

    この記事は私個人の体験をまとめたもので、医療上の助言ではありません。体調が心配なときは、医療機関や専門の相談窓口に相談してください。詳しくは免責事項をご覧ください。

  • 退院してから少しずつ食べられるようになった|摂食障害からの回復の途中で

    この記事は、私自身の体験を書いたものです。医療情報や診断の代わりにはなりません。食べることがつらい状態が続くときは、早めに医療機関に相談してください。入院までのことは、気づかないうちに食べられなくなっていた|摂食障害で入院するまでに書いています。

    退院後の回復の途中を書いた記事のイメージ画像

    退院しても、すぐには元のように食べられなかった

    入院してから、体重が少し増えたところで退院することができました。

    でも、退院したからといって、すぐに元のように食べられるようになったわけではありません。それでも、少しずつ食べる量が増えていきました。それに合わせて、体重も少しずつ戻っていきました。

    家では食べられても、外食は大変だった

    家では少しずつ食べられるようになっていましたが、外食になると大変でした。

    お店で出てくる一人前の量を見ると、「こんなに食べるの?」と思うことがありました。普通の一人前でも、私には多く感じました。全部食べることは、なかなかしんどかったです。

    入院中に出された食事も、当時の私には多く見えました。今振り返ると、そのときも普通の量だったのだと思います。量の感じ方が、自分の中でずれていたのだと思います。

    少しずつ、食べられる量は戻っていった

    急にではなく、時間をかけて少しずつ、食べられる量は増えていきました。体重も少しずつ戻りました。

    当時の私にとって、食べられるようになることも、体重が増えることも、簡単なことではありませんでした。それでも、時間をかけながら、少しずつ変わっていきました。

    回復の進み方は、人によって違うと思います。私の場合は、「急に変わる」のではなく「気づいたら少し変わっていた」という感じでした。

    体重計にのる癖は、今でも残っている

    食べる量や体重は戻ってきましたが、今でも残っていることがあります。そのひとつが、体重計にのる癖です。

    学生の頃から体重を気にしていたこともあって、今でも体重を確認する習慣が残っています。

    今でも、カロリーを気にすることがある

    食べたいものがあっても、できるだけカロリーの低いものを選ぶことがあります。本当は別のものが食べたいと思っていても、数字を見て、低い方を選んでしまうことがあります。

    カロリーの高いものを食べることには、ほかの人より罪悪感を持っているのかもしれません。

    こうした癖や考え方は、退院して食べられるようになったあとも、なくなったわけではありませんでした。

    回復しても、残っているものがある

    退院して、少しずつ食べられるようになった。体重も戻ってきた。でも、それですべてが元通りになったわけではありませんでした。

    回復したからといって、全部がなくなるわけではない。

    私は今、そんなものを抱えながら生活しています。そして、ときどき「また、あの頃のような気持ちになるかもしれない」と思って、怖くなることもあります。だから、自分の状態を見ていくことを、忘れないようにしています。

    周りの人に知っておいてもらえたら、と思うこと

    これはあくまで私の場合ですが、次のように思っています。

    • 退院して食べられるようになっても、外食や量に不安が残る人がいる
    • 「もう治ったよね」と言われると、残っているしんどさを言い出しにくくなることがある
    • 食事の量や体重について、あれこれ言われるより、「今日は食べられた?」くらいの声かけの方が、受け取りやすい人もいるかもしれない

    人によって感じ方は違うので、本人に「どう声をかけてほしいか」を聞いてみるのも、ひとつの方法だと思います。

    読んでくださっている方へ

    食べることや体重のことで、つらさが続いているときは、一人で抱えずに、医療機関に相談してください。回復の途中で不安になったときも、主治医に相談してよいと思います。

    相談先の例

    • 摂食障害情報ポータルサイト(国立精神・神経医療研究センター)
    • 厚生労働省「まもろうよ こころ」
    • お住まいの地域の保健所・精神保健福祉センター

    最新の窓口は、それぞれの公式サイトで確認してください。


    この記事を書いた人
    かおり。選択性緘黙とASDの当事者です。プロフィールはこちら

    この記事は私個人の体験をまとめたもので、医療上の助言ではありません。体調が心配なときは、医療機関や専門の相談窓口に相談してください。詳しくは免責事項をご覧ください。